介護が必要な時についての説明
私の口座からは毎回介護保険が引き落とされています、 まだまだ必要とする時期は遠いと思っているのにそのような日はやがて確実に来るのでしょう。人も又動物寿命は確実に尽きるのです。そのような事が解っていても何か遠い世界の出来事のような気がして減っていく預金額を眺めるとため息の一つもついてしまうのでした。
私の祖父はもう幾年か前に亡くなりました。生前はとても元気で享年98歳に後数日でしたが最後まで私から見て強健な体を持っていました。
しかしなくなる四年程前にはとうとう介護施設に入ってしまったのです。ある日私が家に戻ると台所に倒れておりあわてて救急車を呼びましたが、それっきり半身麻痺と言葉を失ってしまいました。
家での介護には限界がありとうとう施設に入る事になってしまったのでしたが、今時施設と言ってもそう簡単には向かい入れてくれません。
大半が数十人待ち数年待ちといった状態でしたが偶然にもつてが見つかり行き場所を確保する事ができました。
ほとんど毎日見舞いに行きましたが麻痺が起こる前の姿とほとんど変わらす、ただ右半身が麻痺で車椅子に座り言葉の出なくなった苦しそうな口元を眺めるだけでした。
そんなある日突然家に電話がかかってきて、喉に物を詰まらせて心肺停止の状態なのですぐに来るようにと緊急連絡がありました。
急いで施設に行くと床に倒れたままの父は看護士さんに人工呼吸をほどこされており駆けつけた医者からも今回は諦めてくれと言われてしまいました。
ところが数時間後 いえそんなに時間は経っていなかったのかもしれませんが自発呼吸をしだしたのでした。
以降毎晩のように兄弟姉妹とかわるがわるに枕元に付きそい そして一週間以上その繰り返しの挙句とうとう亡くなってしまいました。その介護の大変さと、結果の悲しさの中でも自分の介護が本当に必要になるのかどうか疑っていた私がいたのでした。
LINK